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韓国の大学入試事情とは?
毎年11月に行われるスヌンは日本でもその騒動ぶりがニュースで取り上げられたこともあるほどの韓国では一大ビックイベントです。
スヌンとは、「大学修学能力試験(대학수학능력시험)」の省略で「修能(수능)/スヌン」となっている、日本で言えば大学センター試験といったところです。
韓国の大学入試は、随時(수시/スシ)と定時(정시/チョンシ)の2通りがあります。随時(수시/スシ)は内申の成績表の結果によって選ばれるいわゆる推薦入学で、定時(정시/チョンシ)がいわゆるスヌンというわけです。
随時(수시/スシ)で合格しても、カットラインがあって(内申の成績は高校のレベルに大差があるので、いわゆる偏差値の低い高校であれば良い内申成績をキープするのがレベルの高い進学校に比べれば楽勝になってしまう)スヌンの成績によってはカットされてしまう(落ちてしまう)こともあります。
韓国人なら幼稚園生でも知っているSKY(スカイ)の意味とは?
ちなみに韓国でいわゆる「一流大学」と言われるのはSKY(スカイ)を指します。
お母さんたち同士の会話でも「やっぱりスカイ目指してるんだよね」という会話が出てくるわけですが^^;、スカイとは「ソウル大学」「高麗大学(コリョ大学)」「延世大学(ヨンセ大学)」のことを総称した名称です。
単純に「空」という意味ではありません。
高麗大学/고려대학교/Korea University
延世大学/연세대학교/Yonsei University
それぞれの大学のアルファベットの最初の文字を取ると、「SKY(スカイ)」になる、というわけです。
韓国のスヌン第二外国語の最近のトレンド
さて、大学試験であるスヌンでは、目指す大学がSKY(スカイ)を代表とする上位圏の大学で尚且つ文系である場合には、第二外国語の試験を受けるケースがほとんどです。
第二外国語といえば、日本語が上手な韓国人が多いし、中国在住の韓国人(朝鮮族)のイメージもあって、日本語や中国語を受験する学生が多いのでは?と思われがちですが、意外や意外、ここ最近のスヌン第二外国語の受験人数が圧倒的に多いのはなんと「아랍어/アラボ(アラビア語)」なんです!
ビックリですよね@@。
日本の高校生でアラビア語を勉強している学生なんてかなりの少数派、あんまり見たことないんじゃないでしょうか?
2017年のスヌン統計資料によるとアラビア語の受験者数はなんと65,153人! 2位の日本語は7,875人なので9倍以上の韓国人学生がアラビア語を受験しているんです。
3位は5,200人の中国語ですが、4位のベトナム語の5,193人とはわずかな差となっています。
実は、数年前はベトナム語が大人気だったのですが、点数がより取りやすいということでここ最近はアラビア語が学生の間で人気となっているのです。(※2001年は1位が圧倒的数で日本語、2位がドイツ語、3位は2位僅差でフランス語でした。時代を感じますね^^;)
この辺もすべてスヌンマネージメント(※スヌンのための戦略的な対策)によるもので流行りがあったりするわけです。
子どもを上位圏の大学に進学させようと芸能人のマネージャー並みに情報収集と塾の手配を切り盛りするお受験ママたちの情報交換でもやはり話題になる部分でもあります。
当然ですがこのスヌンの第二外国語の対策塾ではそれぞれの言語がきっちりと教えられています。
スヌン日本語の難易度はどんな感じ?
2016年の11月にスヌンが終わり、既に今年2017年11月に向けて受験生たちは走り出しています。韓国の高校生たちが100%必ず購入する問題集がEBSのスヌン問題集です。
もちろんこれ以外にたくさんの種類の問題集をこなしていくわけですがが、このEBSの問題集がすべての基本であるため、これを解かない受験生は皆無です。ちょうど今の時期はどの書店に行っても山積みになって売られています。
気になる日本語の2018年度のスヌン問題集はこんな感じです。
中身はというと・・・
↑単語の一覧ページが巻末にあって
↑問題が載っています。
単純に言語としての日本語だけではなく招き猫や絵馬、お守り、おみくじ、てるてる坊主、こたつ、だるまさん、など日本文化的なことも出てきます。
2016年11月に行われたスヌン日本語にはくまモンのキャラクターが問題の中に登場して注目を集めたりもしました。
他の基本科目に加えて第二外国語を学ぶということは非常に負担が大きいのは想像に難くないでしょう。そんなこともあって、小学生から第二外国語を学ばせる親も結構いたりするんですよ。
韓国の学生は本当に大変です!
ご参考までに(※リンク先で掲載期間が経過すると削除される場合あり)
2017年にはスヌン史上初の日程延期が…
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