イスマン先生がSMを去る原因はなぜ?プロデュース契約が株主の槍玉に上がった理由とは

  • 2022/9/15
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SMエンターテインメントが、同社の設立者かつ筆頭株主であり総括プロデューサーでもあるイ・スマン氏の個人会社「ライク企画」とのプロデュース契約を早期終了する方向で検討に入ったことが明らかになった。
一部ファンの間では年齢や健康問題であれば残念だけれど仕方ないという声も上がっているが、その一方で株主の反発が大きな理由ではないかと注目を集めている。

SMがイ・スマンのプロデュース契約早期終了を検討中であることを公式発表


15日、SMエンターテインメントは「当社は、イ・スマン総括プロデューサーとのプロデュース契約について多角的に検討と議論を行ってきた」とした上で「総括プロデュースが契約を今年末に早期終了したいという意思を当社に伝えてきた」と明らかにした。

続いて「当社は総括プロデューサーとのプロデュース契約の早期終了が当社事業に及ぼす影響等について、利害関係者と深く協議し、今後の方向性についての立場を整理して後日発表する計画だ」と説明した。

イスマン先生は社長ではなかった?ネットでは驚く声も…

写真:SMエンターテインメント

SMエンターテインメントの発表を受けて、オンライン上では「イスマン先生って社長じゃなかったの?」「プロデュース契約の早期終了って、プロデューサーとして雇われの身だったの?」と驚いたK-POPファンもいたようだ。

イ・スマン氏は自身も歌手として活動した後、SMエンターテインメントを設立した人物で、ファンもご存知の通り、「SMエンターテインメントの生みの親」だ。

社名のSMエンターテインメントのSMは、イ・スマン(Lee Soo Man)のイニシャルに由来する。

しかし、イ・スマン氏は筆頭株主ではあるが会社代表(社長)ではなく、経営はその道の専門家が陣頭指揮を取っている。

イ・スマン氏の立場は、統括PD(プロデューサー)だ。

70歳のイ・スマン氏、高齢・健康問題が理由?株主の反発が原因?

イスマン

写真:SMエンターテインメント

90年代のSMエンターテインメントのナムドル(男性アイドル)は、ジャニーズエンターテイメントの先例から学ぶことも多かった。

それだけに、ジャニーズエンターテイメントの顔であったジャニー喜多川氏こと「ジャニーさん」同様、イ・スマン氏も80代までプロデュースを続けるのではないか思っていた人は、「残念だけれど、高齢だし健康問題もあっての決断ではないか」と寂しさを滲ませながらその理由を推測するコメントをオンライン上に書き込んでいる。

しかし、今回の件には株主の反発が大きな影響を及ぼしたという見方もある。

イ・スマン氏の個人会社「ライク企画」は、約20年間に渡りSMエンターテインメントからプロデュース等の見返りとして売上高の最大6%の印税を受け取ってきたとされる。

今年上半期だけでもSMエンターテインメントの売上386億ウォンのうち、114億ウォンがライク企画に渡ったとも伝えられているのだが、この金額はSMエンターテインメントの上半期営業利益の約30%に相当する。

ライク企画の印税額が過度だと反発する資産運用会社や一部株主は、詳しい契約内容を公開するよう求め、法的対応をチラつかせながら強硬姿勢を示してきた。

これが今回の発表に大きな影響を及ぼしたといわれているのだ。

SMエンターテインメントのジレンマ?イ・スマン不在はどんな影響を及ぼすか

写真:SMエンターテインメント

韓国芸能界はかつてSM、JYP、YGの3大企画会社が牛耳っていた。

そして
「SMエンターテインメントといえば、イ・スマン」
「JYPといえば、パク・ジニョン(J.Y. Park)」
「YGといえば、ヤン・ヒョンソク」
といった具合に、それぞれの芸能事務所の名前を聞けば誰もがその代表となる人物の顔と名前を思い浮かべた。

ある意味、シンボル的な存在でもあったわけだ。

イ・スマン氏が去ることによりSMエンターテインメントが会社として回らなくなるということはあり得ないが、株価や今後の会社の方向性などに大きな影響を及ぼす可能性は高い。

SMエンターテインメントは今後について「立場を整理して後日発表する計画」と伝えており、しばらくは今回の件の行方に関心が集まることになりそうだ。

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