復讐に翻弄され、運命を狂わされた女たちの切なくも壮絶な闘いと愛を描いた韓国ドラマ「カッコウの巣」。
4月2日DVDリリース記念で、韓国エンタテイメントナビゲーター・田代親世さんと、韓国ドラマライター安部裕子さんをゲストに招き、試写＆トークイベントをシネマート六本木（東京都港区）で3月25日（水）に開催した。
本作は視聴率40％超えの「妻の誘惑」に主演し“復讐劇の女王”となったチャン・ソヒ、4年ぶりの連続ドラマ復帰作。
代理母となって兄を死に追いやったヒロイン・ヨニ（チャン・ソヒ）に、復讐をしようとする女性ファヨン（イ・チェヨン）との、自分の人生と我が子を守るため敢然と闘うという、復讐に次ぐ復讐が展開される“マクチャンドラマ”（非現実的で、ありえない設定のドラマ）の代表作。1話＆2話を鑑賞した来場者に、本作の魅力と楽しみ方を、ゲストの田代さんと安部さんがナビゲートした。

★「カッコウの巣」のベストシーンは、悪女とバトルシーン

安部：本作のベストシーンは、ファヨンが代理出産をして本妻の座を狙い、ヨニの夫を誘惑するシーン。ファヨン演じるイ・チェヨンが豊満でスタイルが良く、男性陣は誘惑されてしまって当然かと。悪事をやらかしていく、韓国ドラマの悪女がすごいと思うのは、悪事がバレてからの開き直りです。悪事をしていても「私は悪くない」と言い切るしぶとさ。ファヨンのしぶとさが本当にすごいんです。
田代：偉い方もたくさんいるパーティー会場でヨニとファヨンが、暴露をし合い、すわ殴り合いかというケンカをする72話、ぜひ注目してください。悪女ファヨンにののしられたヨニが、ののしり返しという痛快なシーンなんです。
安部：今回のチャン・ソヒの演技が素晴らしいのは母性が揺るがない、母親としての強さが上手に表現されている所ですよね。あの、清楚なお嬢様だった女性が、汚くののしり返す…。
田代：また、この作品は、各キャストのテンションの高い演技もみどころ。姑などは、いつも激情して倒れてますよね（笑）

★マクチャンドラマやイルイルドラマはスター誕生の登竜門！54話から登場するヒョン・ウソンはマクチャンドラマのプリンス！

田代：悲劇のヒロインを助ける弁護士として54話から登場するヒョン・ウソンは、「福寿草」で大ブレイクしました。
安部：ヒョン・ウソンはマクチャンドラマのプリンスですよね！
田代：他には「不屈の嫁」「あなたの女」パク・ユンジェなどもイルイルドラマ（毎日放送しているドラマ）の王子ですね。ヒロインを助ける王子様なので、そんな素敵なシーンを毎日見せられるわけですから、女性を虜にするヒーローとも言えます。
安部：「笑ってトンヘ」に出演していたチ・チャンウクは今や「奇皇后「蒼のピアニスト」などのゴールデンドラマに
引っ張りだこですね。イ・ジャンウも「バラ色の恋人たち」「栄光のジェイン」などで大人気ですね。「カッコウの巣」はマクチャンドラマでもあり、イルイルドラマですが、毎日収録をするため、大人気俳優をキャスティングするのが難しく、新人を起用する傾向があるため、原石をみつける機会になりますね。田代：そんな王子様たちは30代で、包容力があり体格も良い顔もイケメンですよね。
安部：年上のヒロインや悪女を相手にするには、生ちょろい男性では力不足なんです（笑）主婦をターゲットにしているため、30代男性がヒーローになり、主人公のヒロインを救うという構図がポイントです。

★ドラマを見続けるポイントは、三角関係と8話までが勝負！

安部：ドラマを見続けるポイントは、三角関係が不可欠要素です。いい男が2人いて、どちらがいいかなと、自分をヒロインに置き換えてみるという妄想ありの楽しみ方です。
田代：私は、一般的な16話から30話台くらいのドラマなら8話まで見るとその作品の概要が大体わかるので、8話まで見ることがポイントです。
田代＆安部：8話位で、軌道修正に入るタイミングですね。また、脈略のない展開が面白いですね。なんでこんなつらい身の上の女性をこの男性は好きになるのか？など…理解できない展開さえも楽しめてしまうんです。

★最近の韓国ドラマの傾向

田代＆安部：一言でいうとジャンルの融合ですね。恋愛、ミステリー、ヒューマン、社会派…ひとつのジャンルでは語れないいろいろな要素が入っている、複合ジャンルが人気です。ひとつのジャンルでは満足しない韓国の視聴者が急増したことが背景ですね。イ・スンギ＆チャ・スンウォンの「君たちは包囲された！－アクシデント・ラブ－」もその代表格ですね。
2話だけ見ても、このドラマはどのジャンルなのか…分からない、一言で言えないけど、色々な要素が詰め込まれていて面白んです。

「ヒロイン・ヨニと代理母のファヨンの闘い、ヒロインを助ける弁護士役のヒョン・ウソンさんも注目し見続けてください」という田代さん。
「１回見たら、最後までみずにはいられないドラマ。後半のファヨンへのヒロインの反撃ぶりを痛快に楽しんでください」と熱弁した安部さん。
本作への熱い想いが溢れた楽しいトークタイムとなった。