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【独占インタビュー】映画『君の声を聴かせて』チョ・ソンホ監督「ホン・ギョンさん、ノ・ユンソさん 、キム・ミンジュさんは、会った瞬間 思い描いていた3人と同じだと確信」

チョ・ソンホ監督
誰もが経験したことのある恋のときめきと、人生の迷いさえもキラキラと輝くような青春のひとときを、美しい夏の日々とともに清々しく描いた韓国映画『Hear Me : Our Summer』が、『君の声を聴かせて』の邦題で、2025年9月26日(金)より日本公開となる。
本作は、台湾映画『聴説』(09)を14年の時を経て韓国でリメイク。主人公ヨンジュンを演じるのは、『弱いヒーロー Class1』『悪⻤』など相次ぐ人気ドラマ、映画への出演などで唯一無二の存在感を見せてきた若手NO.1の個性派俳優、ホン・ギョン。ヨンジュンが恋に落ちるもう一人の主人公ヨルム役には、本作で見事、「第61回百想芸術大賞 映画部門新人演技賞」を受賞し、抜群の透明感と高い演技力で注目を集めるノ・ユンソ。ヨルムの妹であり、水泳のオリンピック選手を目指す聴覚障がい者のガウルを、日本でも人気を集めた元「IZ*ONE」のキム・ミンジュが演じ、韓国で最も注目を集める最も旬な3人の若手俳優たちが淡く眩しい恋物語を紡いでいく。
聴覚障がい者が登場する本作では、会話の大部分は手話によって繰り広げられ、口で喋るセリフは少ない。通じているのは「言葉」でなく「心」だと素直に感じとれる繊細な物語が、単なるラブストーリーの枠には収まらない大きな感動と癒やしを与えてくれる。
その脚本・監督のチョ・ソンホ監督にインタビューさせていただきました。

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ジャパンプレミア(8/28)ではキャストの方と会うのは久しぶりでしたか?
韓国で公開されたあと、試写会では時々会っていたのですが、公式の場で会うのは本当に久しぶりでした。ノ・ユンソさんが百想芸術大賞で新人演技賞をもらった時に会ってから、3人とこうやって会うのは久しぶりです。
―今回皆さんとは何かお話はされましたか?
久しぶりに会ったので、近況や日本に来れて嬉しいという話や、久しぶりにこの作品についていろんな話をしました。韓国で公開されてから10か月経つのですが、あらためて感慨深いものがあるねという話もしました。
―イベントではホン・ギョンさんが大声で叫んでましたね。
お客さんの前ということで、キャストの皆さんが緊張していたので、雰囲気を盛り上げたい、面白くしたい、と思ってやってくれたようですね。(笑)
監督は日本へは何度かいらっしゃってるのでしょうか?
昨年の年末に大阪に2泊3日でプライベートの旅行に来たことがあって、今回で2回目です。
―日本の印象はいかがですか?
韓国と似ている部分もありますが、違う部分が沢山あると思いました。日本と韓国は近い国なので、いろいろな情報も見ますし、若い頃から日本の映画などを沢山見てきた記憶があります。最近もよくアニメや映画を観たりします。東京は慣れ親しんでいる感じがありながら、どこか乱れていないような感じがして、すごくいいと感じました。そして昔からそうなんですが、私が日本人と似ているのか観光客が多い所に行くと、時々話しかけられるんです。(笑)それもあって、リラックスできて慣れ親しんでる感じがあります。
今回の映画『君の声を聴かせて』は、前作の『エンドレス 繰り返される悪夢』とは全くタイプの違う映画のようですが、今回撮影しようと思った理由は?
前作も提案をいただいて作ることになったんですが、最初からサスペンススリラーをやりたかったわけではなくて、私がやりたかったのは、毎日毎日人を殺さなければいけない人、毎日毎日愛する人が死ぬ姿を見なければならない人、その人たちの話をしたいと始めたんです。今回の『君の声を聴かせて』のリメイクの提案を受けた時も、もともとの原作は純粋でときめく初恋の話ですが、その中に人と人との理解、尊重、コミュニケーションなどの話を入れ込みたいなと思い、会社の代表や俳優の皆さんに話したところ賛同してくださって、この映画を作ることになりました。
―監督の思いが込められた映画でもあるんですね。
そうですね。そういったところが原作と違うところで、私自身のしたかった話の中のひとつになりました。
主要キャストの3人、ホン・ギョンさん、ノ・ユンソさん 、キム・ミンジュさんの最初の印象と 演技を通していかがでしたか?
俳優を特定せず自分なりの3人のイメージを頭の中で想像しながらシナリオを書いたのですが、実際にキャスティングをするときに年齢が似たような人のほうが、感情表現が出てきやすいだろうと思い、資料を見て探していたんです。そこでホン・ギョンさん、ノ・ユンソさん 、キム・ミンジュさんの3人が自分自身が頭の中で描いていたイメージとぴったり合っているなと思い、提案したところ3人とも快諾してくださいました。一番最初に会った瞬間を今でも覚えているんですけども、扉を開けて入ってきた瞬間に、この3人は本当に自分が思い描いていた3人だと確信しました。
―第一印象でそう思ったんですね。
実際もそうでした。撮影の時に「自分自身の実際の姿、自分自身が本来持っている要素というものがキャラクターや映画の中に反映されてもいいよ」と伝えていたんですが、映画の中の3人は、ホン・ギョンさん、ノ・ユンソさん 、キム・ミンジュさん本来の姿の要素があって、彼らも自然に演技ができた部分もあるんじゃないかなと思っています。私が想像していたイメージと彼らが本来持っている姿が合わさって描かれていて、本当にそれがすごくいいなと思いました。

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撮影で特に苦労したところ、意識したところを教えてください。
一番苦労したことは、映画の中ではあまり表現されてはいないのですが、暑さです。一番暑い時に撮影したんですが、本当に暑すぎてすごく苦労しました。それからプールでの撮影シーンが多く、映画ではすごく爽やかに涼しそうに見えていますが、プールってすごく湿気があるので、実際に撮影してる時は俳優さんもスタッフさんもすごく苦労していました。
意識したことは、今回は聴覚障がい者の方が登場人物ということが重要な要素のひとつなのですが、手話というものは“見る言語”なので、俳優の視線や見つめるシーンに特に気を使いました。感情がうまく表れるように意識しました。
監督も手話は覚えたのでしょうか?
私もある程度は分からなければならなかったので、実際に手話の先生がなさっているのを撮影して、それを見ながら勉強しました。全部理解できるわけではないのですが、とても面白いなと思ったのが、すごく忙しい撮影の中で、ふとあるとき、彼らの手話の演技を見ていて、手の動きだけを見ていたら何を言っているか分からないけれど、彼らの感情や気持ちが伝わってくるという不思議な経験があったんです。観客の皆さんも最初は手の動きを意識しながら見ているかもしれませんが、ふとした時に俳優の表情やまなざしを見るだけで何を話しているのか、今どんな感情なのかが、感じることが出来るんじゃないかなと思います。
映画の中には素敵なシーンが沢山ありますが、個人的にクラブでのスピーカーのシーンが好きなのですが、監督がお気に入りのシーンは?
私もスピーカーに手をあてるシーンは好きなシーンのひとつです。そのシーンを撮る時にどのタイミングで音楽が聞こえなくなって、どのタイミングで聞こえるようにするかなど、いろいろ悩みながら撮影をしました。もうひとつ好きなシーンは、苦情を言うおばさんが立ち去ったあとにヨルムが一人残っていて、ヨンジュンが静かに近づいていくという通路での短いシーンです。あとはバスの中で手話で会話をするシーン、そしてラストのプールでのシーンも好きです。
本作では主人公がやりたいことが見つからず家の手伝いをしますが、チョ・ソンホ監督は、いつから映画監督になろうと思ったのでしょうか?
周りの監督さんを見ていると、若い頃から監督になりたいという夢を育んでいる方が大勢いるんですが、私自身が夢を見つけたのは遅いタイミングだったんです。高校を卒業して経営学部に入学したんですが、主人公のヨンジュンと同じように本当にいろんな悩みがあって、いろんなことを考えていた時期だったんです。その時にそういった自分の考えを映画で表現してみたいと思ったんです。そこで経営学部をやめて、もう一回勉強して映画科に入って映画監督を目指すようになりました。
監督が影響を受けた映画はありますか?
もちろん有名な作品やすごい作品から影響も受けていますが、私は「人」から影響をもらうことが非常に沢山あります。昔も今もそうですが、周りの人からもそうですし、ニュースを通して知った人にも関心があって、そういった「人」の話を書きたいと思ってシナリオを書いて映画にしています。ほとんどの作家さんや監督さんも似たり寄ったりだと思うのですが、私は映画自体より、その中にある「人」のストーリーに集中して観ています。
最後に映画を通して観客の皆さんに伝えたいメッセージをお願いします。
いろいろありますが、伝えたいことのひとつは、聴覚障がいをはじめとする障がいというのは、その一人の人間の全てではないということです。たとえば一人の人がいて、その人が持っている性格や人種、性別が何で、年齢は何なのかというのと同じで、障がいというものもその中のひとつであるということです。そういったこととは関係なく人と人との関係で、本来のその人について理解をしようと努力してほしい、尊重してほしい、そういった思いを映画の中に込めたのですが、そんな思いが上手く皆さんに伝わるといいなと思っています。そういったことが上手く伝われば世界平和に繋がるのではないかと思います。それは冗談ですが。(笑)
『君の声を聴かせて』映画情報

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大学を卒業したもののやりたいことが見つからず、就職する気になれないヨンジュン(ホン・ギョン)。しかたなく両親が営む弁当屋の配達を手伝うことになった彼は、配達先のプールで手話を使って話すヨルム(ノ・ユンソ)に出会い、一目惚れする。大学時代に習った手話を駆使してなんとかヨルムに近づこうとするヨンジュンだが、ヨルムは聴覚障がい者の水泳グループに所属し、オリンピックを目指す妹ガウル(キム・ミンジュ)の夢を叶えるため、忙しい毎日を送っていて――。
監督:チョ·ソンホ『エンドレス 繰り返される悪夢』
出演:ホン・ギョン『潔白』『コメント部隊』「悪鬼」「弱いヒーロー Class 1」
ノ・ユンソ『20世紀少女』「私たちのブルース」「イルタ・スキャンダル ~恋は特訓コースで~」
キム・ミンジュ「禁婚令:朝鮮婚姻禁止令」「コネクション」「アンダーカバーハイスクール」
2024年|韓国|韓国語|原題:청설(英題:Hear Me : Our Summer)カラー|1:1.85|109分|5.1ch|字幕翻訳:福留友子|映倫:G
提供:KDDI 配給:日活/KDDI
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9月26日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
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