韓国で昨年(2014年)8月に発売され、爆発的な人気を集め社会的騒動になった「ハニーバターチップ」。
韓国好きの方なら、K-POPアイドルや韓国スターがハニーバターチップを持ってSNSにアップした写真を見たことがあるのでは?
あれから半年以上が過ぎたソウルでハニーバターチップは買えるのでしょうか?あれだけ大騒動になったその後のソウルはどんな状況でしょう?
ハニーバターチップ騒動とは?
「ハニーバターチップ」は、2014年8月に韓国で新発売になったポテトチップス。韓国スターが写真をSNSに次々と載せ、また斬新な味だとマスコミもこぞって取り上げたことから大注目を集めました。
その後、ハニーバターチップを買い求める人たちが大型マートやコンビニに殺到。しかしどこに行っても買えない!、常に品切れ状態ということが続き、買えないとなれば、ますますいったいそこまで絶賛されるポテトチップスの味はどんな味なのか、一口食べてみたい!という人間の心理も手伝って半年くらいはマートのお菓子売り場で「ハニーバターチップ」を探す人が常にいっぱいという状態になりました。本当に当時はお菓子売り場で探す子どもから大人まで、人・人・人で溢れかえっていましたよ!
また、学校などでは奇跡的に(本当に12月くらいまではまったく入手ができない状態が続いていました)「ハニーバターチップ」を手に入れた学生が学校に持って行くと一躍クラス中の人気者となり、皆で1/2枚を分けあって食べるほどでしたね。
ネット上では、オークションサイトに透明ビニール袋に中身のうちたったの5枚だけ(!)入った「ハニーバターチップ」が出品されたり、定価の5倍以上の値段で売られるほどに!
さらには、この手に入らないという飢餓感を煽る形でロッテマートの一部店舗でビールを買ったお客さん限定で「ハニーバターチップ」をプレゼントするキャンペーンがおこなわれたり、はたまた他のコンビニやスーパーなどでチョコレートや米、サツマイモ、さらには中古車(!)を買った人におまけでプレゼントするという抱き合わせ販売が相次ぎ、非難を浴びる事態にまで発展しました。
たかだか1袋1,500ウォン程度のお菓子のために多くの人々が踊らされ、本当に当時は異常事態でしたね。
ハニーバターチップは日本のカルビーのしあわせバターのパクリ?
騒動が日本にも伝わると、日本のカルビーの「しあわせバター」とそっくり、パクリじゃないのか?との疑いも浮上しましたが、「ハニーバターチップ」は日本の「カルビー」と韓国の「ヘテ製菓」が2011年に設立した合資会社「ヘテ・カルビー」のお菓子です。(パッケージにも右上にしっかり赤字のアルファベットでカルビーのロゴが入っています。)
2011年の設立から、約3年半を経てここまで大きなヒットとなったわけですね。
名前の通り、ハニーバターチップは、はちみつとバターをミックスした味で甘さとポテトチップスのしょっぱさがミックスした斬新な味で人気を博しました。
日本の「しあわせバター」と味が似ているとよく言われますが、まったく同じものではなく「しあわせバター味」よりもバターの風味を押さえ、ほのかな甘みを目指し開発を進め、最終的に「アカシアのハチミツ」と「フランス産発酵バター」を組み合わせることでこの味を作り出したとはヘテ・カルビーの開発者の弁。
合弁会社としてカルビーの「しあわせバター」をベンチマーキングして改良開発したのが「ハニーバターチップ」という位置づけです。
発売から半年が経過しても入手は困難で幻の商品状態が続き、その間にはライバル会社である農心(ノンシム)の「スミチップ」からシリーズ物としてハニーマスタード味が出たり(微妙にネーミングがマスタードなのがポイント?!)、本家「ヘテ・カルビー」からは、「ハニーバターチップ」にそっくりな見た目の「ハニートントン」なるものが出て(「ハニートントン」出すくらいならさっさと「ハニーバターチップ」を増産しろよ!という声が多数上がったのは当然です・・・)ハニーブームが続きました。
他にも「ハニーバターアーモンド」など類似商品はたくさん出ましたね。
このへんはさすが韓国、商魂たくましい!といったところですよね。
トントン出すならハニーバターチップを出せ!との声が溢れかえった。それでも買えないから皆、トントンを買ったという・・・
ブーム最盛期には「スミチップ」ハニーマスタード味もあっという間に品切れるほど売れに売れた。
2015年4月現在、ソウルでハニーバターチップは買えるの?
あれだけどこに行っても、いつになっても買えなかったハニーバターチップですが、2015年明け前後くらいから少しづつ買えるようになりました。
しかし結局現在まで、大型マートなどでズラリとたくさんのハニーバターチップが並ぶ姿は結局見られることはありませんでした。入荷したとしてもすぐに売り切れるためです。
現在はさすがに半年以上が過ぎ、関心を持っていた韓国人もほぼひと通りは1回以上は口にしたことがあるようで、一時の加熱ブームはすっかり過去のものとなりました。
でもやっぱり依然としてお店には並んではいませんね。
発売自体が終了したわけではなく、現在でもコンビニなどで定期的に入荷はされているのでタイミングが合えば購入はできる、といったところです。
またお店によっては店頭には並べず、お店の倉庫に置いておき、尋ねるお客さんだけに売るという方式を取っているところもあります。
なんでも並べておくと一人で買い占めちゃう人がいるので、トラブルを避けるためにそのようにしているとのことでした。
ソウルに来て「ハニーバターチップ」を買ってみたいと思うのであれば、並んでいないからといって諦めずに、お店の人に
「허니버터칩 있어요?
(ホニボトチッ イッソヨ?)
ハニーバターチップ、ありますか?」
と聞いてみるとだまってスッと1個持ちだして来てくれることもあるかもしれませんよ!
※追記)2016年現在、韓国全国のマートで普通にハニーバターチップは買えます^^。過去のハニーバターチップ大騒動が嘘だったかのようにごくごく普通に売られています。