【取材レポ】JO1豆原「JO1が僕にとって富士山」映画『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』公開御礼舞台挨拶レポート(11/6)
俳優としての活躍も注目されるJO1の豆原一成と、44年ぶりに映画主演を務める市毛良枝のW主演で贈る、絶賛公開中の映画『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』の公開御礼舞台挨拶が、11月6日(木)新宿ピカデリーにて行なわれ、豆原一成(JO1)(安藤拓磨役)、市毛良枝(安藤文子役)、中西健二監督、まなべゆきこ(脚本家)が登壇し、公開後の心境や、観客からの質問に答えた。
本作は、約100年前、女性の活躍が困難だった時代に学校を創立(後に現在の学校法人文京学院に発展)、教育のために奔走した島田依史子(しまだいしこ)氏の著作「信用はデパートで売っていない 教え子とともに歩んだ女性の物語」(講談社エディトリアル刊)を原案とした、孫と祖母とが軽やかに紡ぐ家族の物語。
MCから紹介されると、豆原が市毛をエスコートしながらの登壇に会場からは温かい拍手が送られた。
前日に髪色を黒に染めたばかりという豆原は「ちょっと(役柄の)拓磨っぽくなったんじゃないかなと思います。今日は皆さんに初出しということで、楽しみにしてました」と清々しい笑顔を見せ、市毛へのエスコートも「集大成をお見せ出来るように、直前でやらせてくださいと言いました」と、自らエスコートを申し出たことを明かした。市毛から「とてもスムーズでした」と言われ嬉しそうな豆原。
市毛は「最近こうやって劇場で皆さんとお会いできるひとつの空間を作れることが本当に素敵だなと思っております」と満席の会場を見て、しみじみと笑顔で答えた。
―上映して2週間経ちますが、周りの反応は?
豆原「SNSとかでも皆さんが観に行ってくれたと聞きましたし、家族、自分のおじいちゃん、おばあちゃんとかも観に行ってくれて、自分としても作品が家族に届くというのが凄く嬉しいですし、その感想をもらえたというのは、ちょっと親孝行できたのかなというのもあるので、ありがたいですね。父親からは“作品としての拓磨の成長もそうだけど、一成の成長も観れて良かった”と言っていただいて、凄い嬉しかったです」と照れ気味で語ると、会場は大きな拍手に包まれた。
市毛「本当に各世代の方が観てくださって、とてもとても真面目な批評をくださるんです。例えば私たち世代だと若い世代の話のところに共感したとか、逆もあるんです。たぶん彼(豆原)のファンであろうという世代からも、娘と私のところで泣きましたとか、おばあちゃんがいたらいいなとか。いろんなところをちゃんと観てくださる方が多かったです」
まなべ「一番嬉しかったのは、1回目を観た方が、お母さんとか、お父さんとか、おじいちゃんとか、おばあちゃんとかを連れて観に行ったという書込みとか沢山見させていただいて、そういう映画が作れたのは嬉しかったなと思います」
中西監督「観てくださってる方々からは、かなり好意的な感想をいただくことが多くて、私にしては珍しいなと思ってたりもするんです。SNSはあまり見ないようにしてるんですが、たまに誘惑に耐え切れずに見ると、割といいことが書かれてあったりとかするので、ちょっとほっとしてます」
監督の自由な言い回しに豆原は「今日も全開ですね。そういうところが好きです(笑)」とニヤニヤな表情に。
ここから事前に募集した質問へ。10代から60代と、幅広い世代から質問が来たとのこと。
Q.今の自分の人生は富士山で例えると何合目ですか?
豆原「実際に(富士山に)登ったことがないので、少し難しいんですけど。2合目くらいじゃないですかね。(周りから「え?」と驚きの声に)まだまだ上があるなと感じてます。半分、5合目でもないんじゃないかな、まだもっといけるという意味で2合目と。もっと上がれるように頑張りたいです」と力強く語った。
市毛「年齢で言ったらきっと7とか8とか(笑)、5合目までは彼(豆原)と違って何度も登っているので(笑)6合目に向かったあたりからふっと樹木がなくなるんですよね。5~6合目にかかるあたりかな。下の方をうろうろしながら道に迷ったりして、藪のようなところをやっと抜けて、頂上が見えた時に少し目標が見えるようになるし、振り返って麓が見えるようになる、そんな時期かなと思っています」
丁寧に答えた市毛は、豆原に「富士山行ったほうがいいよ」とアドバイス。豆原も「行きたいですね、マジで行きます!富士山」と意気込んだ。
まなべ「私も5合目だと思ってたんですけど、常に5合目でいたいなという気持ちがあります。自分が頑張っている途中で、最後までいきたいという思いで、5合目かなと」
中西監督「2.5合目くらいですね。(豆原「(自分と)近いですね!」と嬉しそう)たぶん、僕は3.5合目くらいまでしか登れないと思うので、(笑)すみません、こんなんで、あとで説教されるんですけど。今日も全開でいきます」
Q.皆さんにとっての富士山は何ですか?
豆原「難しいんですけど、キレイごととか無しにして、やっぱり『JO1』かなっていうのはあります。(会場から拍手が起きると)って言うと、こうなる(拍手される)と思うんですけど、やっぱり『JO1』っていう名前が自分には付いていて、それがあって自分がお仕事出来てる、そこは切っても切り離せないものだと思うので、『JO1』というのは僕にとって、富士山のような感じかなと」
市毛「日本の伝統とか文化かなと思っています。歴史を重ねて、今ある日本という国のいいところ、誇れるものをやっぱり大事にしていきたいです」
まなべ「私はあまり“推し”とか持ったことがなかったんですが、凄く犬好きで豆柴とか大好きだったんですけど、猫を飼ったら猫推しになったので、私にとっては猫ちゃんが富士山です」
中西監督「イコールで結べるか分かりませんが、私はやっぱり『映画』ですね。それしかないです」
Q.「何かを好きだって言える時点で、もう半分届いている」というセリフが心に響いたのですが、皆さんが今でも好きであり続けているものは?
豆原「昔から好きってなると、僕はダンスが好きだったので、今お仕事にさせてもらって、皆さんの前でパフォーマンスするのが好きですね。パフォーマンスしてる時の自分は、自分じゃないような気がするというか、ライブの映像とか見るじゃないですか、これオレなのかな?(笑)と思ったりするくらいなので。そこが自分の好きな本質の部分なのかなって感じますね」
市毛「演じることをお仕事にしておりますが、やっぱり見ることが好きだったんですね。客席から見ている自分というのは、ときめいていたりワクワクして。仕事してしばらくすると、ワクワクと遠いところで仕事してしまうこともあったんですが、やっぱりときめきが大事だったなと思うと、これからもワクワクしていきたいです。登山もワクワクするから山に行ってるので、全部繋がっていたので、それを大事にしていきたいなと思っています」
まなべ「私はやっぱり脚本のお仕事が好きで、続けられていることが凄く自分の自信になってるなと思ってます」
中西監督「予想通り“映画”ですけども(笑)“好きなものを見つけられたら半分夢に届いた”ってセリフですが、私の半分のことは決まってる気がして、もうちょっと頑張ろうかなと思います」
「何かを好きだって言える時点で、もう半分届いている」というセリフについて、会社員から脚本家を目指したという脚本家の まなべは「今は脚本家になって夢を叶えたということにはなるんですけど、振り返ってみたときに、自分はやっぱり脚本を書くのが好きだって思ったところが、本当に半分だったなって。それからは上手くいったりいかなかったりするけれど、また続けられるというのは自信になったなと思う瞬間があって、拓磨や過去の私と同じように、その時って凄く苦しいんだけど、そういうふうに言ってあげられるチャンスがあったらセリフにしたいなって思ってたので、今回嬉しかったです。皆さんの感想ありがとうございました。」と、作品によって思いが観客に届く喜びを語った。またこの日は、本作のノベライズ本も発売となったことを報告。
Q.去年この映画に参加したことが自分にとってはターニングポイントだったと、インタビュー記事で話されてましたが、出演後に自分の中で変わったと感じたことがあれば教えてください。(豆原に質問)
豆原「この作品を撮ってた中で、いろんな自分と向き合う自分が多かったというか、お芝居に対してもそうですし、お芝居以外のところのスケジュールでも動きながら、この作品と向き合わないといけないなというのもあったし、いろんな葛藤が生まれたり、つまずきそうになった時もあったんですけど、あの時のことを思い出したときに、それが全部いい経験だったなと思うし、あの経験がなかったら今の自分って、ないのかもなっていうのが、活動していく中で感じるというか…。言葉でここが変わりましたというのは難しいんですけど、自分がお仕事していく中で、あの時の経験が自分を動かしてくれてるというのもあるし、素晴らしい作品に出会わせてくれた皆さんに感謝だなと凄く感じます」と感慨深く振り返った。
最後の挨拶では
市毛「こうやって皆さまと一緒に空間を作る、本当に幸せで、こんなに大きな映画館で、こんなに沢山の皆さんがいてくださること、本当に幸せでした。私たちは作品の中から読み取った自分が感じたことをお届けするしかできないんですね。その思いを皆さんが受け取ってくださって感じてくださることでしかない、私たちにできることはそれしかないので、受け取っていただいて広めていただくことができたら、私たちは最高に幸せだと思っています」
豆原「公開して2週間経って、自分のところにもいろんな感想が届いてきて。不安な部分もあったり、どういう感じになるのかなと、結構いろいろ考えていたんですけど、そのはるか上を上回るくらいの優しい言葉に溢れていて、それが凄いこの作品の良さなんだなと、あらためて感じて、この舞台挨拶もあと1回しかないんだという寂しさもあるし、皆さんがこの映画を沢山観てくださって、いろんな人に広めてくださって本当に嬉しく思います。これからもこの映画が愛され続けられるように、僕たちも届けていければと思います。今日は凄く楽しかったです、ありがとうございました」
挨拶後は、観客が青と白のパネルで作った富士山をバックにフォトセッションが行われ、終始温かい雰囲気で舞台挨拶は終了した。

映画『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』
祖母・文子と暮らし始めた大学生の拓磨は、亡き祖父・偉志の書斎で大学の入学案内を見つける。それは偉志が遺した文子へのサプライズだった。一歩踏み出し、若い頃の夢だった「学び」の日々を謳歌する文子。一方、拓磨は夢に自信が持てず将来に悩む。そんな二人は、富士山が好きだった偉志の手帳に不思議な数式を見つけて・・。
主演:豆原一成(JO1) (『劇場版 仮面ライダーリバイス バトルファミリア』(22)、『BADBOYS -THE MOVIE-』(25)等)
市毛良枝 (『ラーゲリより愛を込めて』(22)、『明日を綴る写真館』(24)等)
出演:酒井美紀、八木莉可子、市川笑三郎、福田歩汰(DXTEEN)、藤田玲、星田英利/長塚京三
監督:中西健二 脚本:まなべゆきこ 音楽:安川午朗 制作プロダクション:PADMA
原案:島田依史子 「信用はデパートで売っていない 教え子とともに歩んだ女性の物語」(講談社エディトリアル刊) 原案総責任:島田昌和
配給:ギャガ
公式HP:https://gaga.ne.jp/fujisan_and_coffee
©2025「富士山と、コーヒーと、しあわせの数式」
絶賛公開中!

©2025「富士山と、コーヒーと、しあわせの数式」
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