BTS(防弾少年団)リーダーRM、BLACKPINK ジスも愛読!パク・ボゴムのドラマでもお馴染みのナ・テジュ「花を見るように君を見る」、日本で人気集める

花を見るように君を見る
昨年12月に日本で発売されたナ・テジュの詩集「花を見るように君を見る」。
BTS(防弾少年団)リーダーRM、BLACKPINK ジスの愛読で話題を集め、パク・ボゴムのドラマでもお馴染みの邦訳本だ。

2020年12月16日に発売されてから1ヶ月を過ぎた現在も人気を集めており、1月26日時点でAmazonのアジア文学カテゴリーでベストセラー1位を記録中だ。

著者ナ・テジュ氏は60年間、 毎日詩を書いてきた韓国の人気作家・詩人。

詩を書き始めたのは16歳のときだ。
当時、好きだった女学生にラブレターを書きたいのに書けなくて、ラブレターの代わりに書き始めたのが詩だったそう。
著作はインターネットなどで人気になり、著者のもとにSNSを通じて感想が届くようになったのは70歳を超えてからだった。

本書は「詩人の代表作は読者が決めるもの」という著者の理念から、ブログやツイッターなどでよく取り上げられた作品を選び115編が収録されている。
まさに著者の代表作であり、集大成といえる。

子どもが話しているように純粋で、温かい日だまりのような至福の詩と、どこか懐かしい繊細なタッチの挿し絵が、静かに心に染み入る一冊。

韓国では、人気アイドルグループのBTS(防弾少年団)RMが自身の愛読書リストで本書を紹介したり、BLACKPINKのジスは空港で本書を持っていたことでファンの間でジスの愛読書として話題になったことも。

日本版では、著者による日本のファンに向けた特別コメントも掲載されている。

すでに原書(韓国版)を持っている場合には、読み比べてみるのも面白いだろう。

韓国ドラマで2度使用され大ブームに

2012年に『ゆられながら咲く花』(原題:学校2013)という韓国ドラマで、本書に掲載されている「草花」という詩を俳優イ・ジョンソクが朗読(著者の大ファンで、2017年に一緒に写真詩集「すべてが君のせい」を出している)。

さらに2018年にも韓国で放送された人気ドラマ『ボーイフレンド』(ソン・ヘギョ、 パク・ボゴム主演)で、劇中の重要シーンで使用され、発売から再び大ブームを巻き起こし、老若男女問わず共感を集め大反響を集めた。

主演の二人が本書を持ったシーンが何度も放送され、ひと月に10万部が売れるほどの社会現象に。

韓国ドラマ「ボーイフレンド」

劇中では本書の「あこがれ」という詩が読まれた。

著者プロフィール

ナ・テジュ

作家・詩人。
1945年、忠清南道生まれ。

1963年、公州師範学校を卒業。1964年、中学校教師として赴任し、2007年、公州長岐小学校の校長として43年間の教師生活を終え、黄條勤政勲章を授与された。
1971年、『ソウル新聞』新春文芸に登壇し、1973年、初の詩集『竹やぶの下で』を出版して以来、35冊の詩集を出版。

エッセイ集としては、『愛はいつも慣れない』『毎日がこの世の初めてのように』など10冊以上を出版し、童話や詩画集なども多数ある。

本書は、著者の詩作のうちSNSを中心に支持を受けた作品をまとめた詩集である。
また、韓国の人気ドラマ『ボーイフレンド』(ソン・ヘギョ、 パク・ボゴム主演)劇中の重要シーンで使用され、発売から再び大ブームを巻き起こし、老若男女問わず共感を集め50万部を超える大ベストセラーとなった。日本でも有名な俳優や、世界的人気アイドルグループのメンバーなどが本書を愛読しており、多くのファンがいる。

黒河 星子(くろかわ せいこ)

韓日・英日翻訳家。 1981年生まれ。京都府出身。
京都大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。
共訳書に『世界の核被災地で起きたこと』(原書房)、『三階書記室の暗号 北朝鮮外交秘録』(文藝春秋)などがある。




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