復讐に燃える追跡者　チュウォン！
主演は映画、ドラマと幅広く活躍する実力派若手俳優チュウォン。ドラマ「ヨンパリ」でKBS演技大賞の俳優賞を見事受賞。高視聴率を叩き出し、‘視聴率王子’の異名を持つ。昨年は映画『ファッションキング』でもコミカルなキャラクターで主演を務め、日本でも抜群の人気を誇る。

共演は、主役を喰う‘シーン・スティーラー（場面の盗人）’として呼び声高い名優のユ・ヘジン。昨年公開されたファン・ジョンミン主演『ベテラン』での好演や、海洋アクションアドベンチャー『パイレーツ』では第51回大鐘賞映画祭、第1回韓国映画制作者協会賞で助演男優賞を獲得し、その演技の幅を見せつけた。また、ヒロインには2014年ミラノ国際映画祭で最優秀作品賞ほか三冠を達成し、世界中から称賛された珠玉の文芸エロス『アトリエの春、昼下がりの裸婦』で主演を務め、現在公開中の『背徳の王宮』でも官能的な演技を披露するイ・ユヨン。

本編映像の一部は、チュウォン演じる主人公の青年ジャンウが何者かに殺された妹ウンジの魂を慰める救(キュウ)魂(コン)祭(サイ)で不審な男を見つける重要な場面。韓国独自の民間信仰である救魂祭は、真鍮製の器を海に流して水死した魂を鎮める儀式である。
本映像でも不審な男の足元に漂う真鍮製の器。果たしてそれは、亡き妹ウンジからジャンウへの声なきメッセージなのだろうか。ジャンウの気配を感じとり、足早に逃げる男は寂れた漁村の市場を驚異的な身体能力で駆け抜ける。市場の鉄パイプなどを倒され、足止めをくらい転倒しながらも、猛然と男を追いかけるジャンウ。果たしてその男は妹を殺した‘あいつ’なのだろうか—–。

本作は韓国の民間信仰の儀式、死者の魂を慰める救(キュウ)魂(コン)祭(サイ)で起こった《実話》を元に描かれる。実際の出来事は救魂祭で儀式に使う真鍮製の器が海に流され、ある青年の前で留まった。それを見た遺族が直感的にその青年が犯人だと確信し、６カ月間粘り強く追跡したが、犯人であることを証明できなかったという。ユン・ジュンヒョン監督はこのような非現実的な出来事に執着してでも必ず犯人を見つけるのだという父親の切実な思いが、事件追跡の原動力になりうるのだと知り、本作『あいつだ』の映画化を決意した。

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