チャ・スンウォン他『ぼくに炎の戦車を』囲み取材&公開リハーサル取材レポート
- 2012/11/18
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- チャ・スンウォン
2012年11月3日(土・祝)初日を迎えた舞台『ぼくに炎の戦車を-Bring me my chariot of fire-』に出演の草彅剛、チャ・スンウォン、広末涼子、香川照之が囲み取材に応じ、本番前の公開リハーサルを行いました。
2008年に上演された『焼肉ドラゴン』で紀伊国屋演劇賞を始めとする演劇賞を総ナメにした鄭義信(チョン・ウィシン)による待望の新作。今から約100年前の韓国を舞台に、韓国の伝統文化を深く愛した実在の日本人と彼をとり巻く市井の人々に着目し、鄭義信が得意とする、民族や政治や戦争を越えた人間ドラマ。
キャストには韓国の文化や民芸白磁を心から愛する青年教師、柳原直輝役にSMAPの草彅剛。放浪芸の集団である男寺党(ナムサダン)のリーダー的存在、人間味あふれ、自ら過酷な宿命を受け入れ、ナムサダンとして生き抜く決意を持ち、両国間に横たわる様々な偏見や諍いにとらわれることなく、直輝(草彅)と人間同士の交流を交わす青年、李淳雨(イ・スンウ)役に韓国人気俳優、舞台初挑戦のチャ・スンウォンが好演。さらに広末涼子、香川照之など、豪華キャストで上演されます。
チャ・スンウォン、広末涼子、草彅剛、香川照之の4人が揃って登場、フォトセッションと囲み取材が行なわれました。(※事務所の意向により、草彅剛さんの写真は掲載しておりません。)
―草彅さんは“任侠”からガラッと変わりましたね?
草彅:そうですね、時代も違い、学校の先生なので頭の良さそうな…頭がいい役です。
―新たなチャレンジとか?
草彅:こんなにちゃんと韓国の俳優の方と一緒に演技したことなかったので、とても刺激的に毎日を過ごしています。
―以前から知り合いだったのですか?
草彅:そうです、5年位前に番組で対談したことがあって、その時から凄く気になっていた方だったので、今回共演出来て凄く嬉しく思っています。カッコ良くて彼のお芝居が好きなんですよ(スンウォン「ありがとうございます!」)今回僕とチャ・スンウォンは友情がテーマで、香川さんと広末さんは親子の絆がテーマなので…(「夫婦ですよ~」と突っ込む香川さん(笑))
香川:いっぱいいっぱいなんだよね。
草彅:誰か違う人喋って~(笑)皆さんがこんなに集まってようやく初日なのかっていう気持ちになってます。
―セリフでいっぱいいっぱいなんですか?
草彅:いっぱいいっぱいですね、韓国語も日本語もありますので本当に頭の中がこんがらがってるんです。でも幕が開いちゃえばなんか上手くいくような気がします。
―チャさんは草彅さんの印象はどうだったのですか?
チャ・スンウォン:(ここでいきなり草彅さんが通訳しはじめる)5年前に会ったことがありまして、印象は誠実で日本のビックスターということが分かったのですが、(「変えてませんか?」に)変えてません!(笑)今回1ヶ月の稽古期間で久しぶりに会ってやっぱり草彅さんの印象は変わらずいい印象で、いい意味で友情関係築けそうです。(「って言いましたよね?」と通訳さんに確認する草彅さんにスンウォンさんは「すごい!」と会場も拍手)
―稽古期間も草彅さんが間に入って通訳したんですか?
草彅:でもやっぱり稽古になるとお芝居なので通訳さん挟んでちゃんとやっています。
―1ヶ月間の稽古は実際にも兄弟の契りを?
草彅:本当に友情が大事なので、僕とチャ・スンウォンの友情が舞台で芽生えることによって、来てくれるお客様にも伝わるものが沢山あるので、この1カ月・・・今日からスタートなんですが友情を高めて頑張りたいと思います。
―演技されている時にも実際友情が通ってるなと思う事はありますか?
草彅:沢山あります。見ていただけると分かると思いますが気持ちが熱くぶつかり合うシーンなどがあるので、自分が思っている以上に僕はいい舞台になっていると思います。
―あらためてこの作品を通して皆さんが思う韓国や韓国の文化、人々に対する魅力はどんなところですか?
草彅:共に生きていくという気持ちが大事なんだなと思います。いつの時代も同じで気持ちが通じ合える瞬間というのは凄く嬉しいことで大事だなと思います。
香川:心も体もパワーがあって引っ張ってもらえる、日本の俳優達が引っ張ってもらったという1ヶ月だったと思います。チャ・スンウォンさんは特に心が綺麗であると思います。初めてお芝居を生で拝見しましたが、僕は韓国語は分からないけれどもチャさんの言葉のトーンが涙が出てくる。きっといろんな苦労があっていろいろな思いをされてきたことが、わずかひと言のセリフで分かる、それをそのまま映し出せるだけのピュアな心を韓国人の俳優チャさんはじめ、全員が持っていてとても信頼できる方達です。
チャ・スンウォン:(日本語で香川さんに)おにいさん!(会場笑)
広末:国とか国境とか国籍とかじゃなくて、時代に翻弄されたり、いろんな歴史があると思いますが、同じ時代に同じ土地で生きた人達のそこで生まれた愛情や友情、命の尊さを感じ取っていただければ、それは世界共通だなとこの作品を通してあらためて感じました。
―香川さん自身も韓国語のセリフがあるのですか?
香川:先ほど草彅さんがベラベラ喋っていましたが、僕は草彅さんじゃないのに自分のセリフの半分以上韓国語を喋らなければならないという、どんな無茶ぶりだという話ですが。(草彅「僕より多いんです!」)さすがにそんなことはないですが、韓国語をお芝居で喋る、人の前で喋るというのはとても恥ずかしいですし、厳しい壁だなと思っています。韓国人の俳優さんはじめ通訳さんにいろいろ教えていただいてなんとかやっていけるかな?と。舞台が開けばなんとかしなければならないし頑張るしかないです。発音は聞かないでください、字幕を見てください。
草彅:完璧です、香川さん。
香川:そんなことない、本当に難しい。
草彅:凄いですよ!香川さんも広末さんも本当に。家族の物語があるんですが、舞台上で親子喧嘩のシーンが本当に凄いシーンで毎回見て感動して、僕も頑張ろうって思います。毎朝稽古場に行くと汗だくの香川さんがいて朝の9時とか来ると既に凄く汗だくになってるんですよ。僕は眠いな~と稽古場に入って行くんですがその時点で汗だらだらで凄いですよ。
広末:血と汗と涙でぐちゃぐちゃです。
香川:後半の13場が僕―14場がチャさん―15場が草なぎさんの流れでひとつのタスキなのでどうバトンを渡していくか、草彅さんまでバトンを渡しきって太い木にしていく、広末さんの力をいただきながら、僕達一丸となってやっています。
―チャさんは曲芸の部分もチャレンジですよね?
チャ・スンウォン:そうです。今回綱渡りにチャレンジするのですが、通常これを習得するとなると1年ぐらいかかるんですが、今回1ヶ月集中してやって指導してくれる方が非常に正しく教えてくれてたので、この劇中で落ちてしまおうが成功しようが非常に重要なシーンですからベストを尽くそうと思います。実は毎晩夢の中で綱渡りをするシーンが出てきます、昨日も見ました。どうなるか分かりませんが、非常に感動的な何かを伝えられればなと思っていますのでぜひ期待してください。
香川:なんだかんだ言っても我々は芝居なわけです。でもこの14場のチャさんがやるところだけは芝居を突き抜けた瞬間なんです。だから毎回僕達も見ていて無条件に泣ける、リアルなものは圧倒的なものなんです。毎日稽古してチャさんが背負ってやってるので本当に頭が下がります。
―日本にいる間に草彅さんに期待したいことはありますか?
チャ・スンウォン:(草彅さんが通訳し始める)あのー(会場笑)稽古初日にみんなで焼き肉を食べに行ったんですが、5日くらい前に2人で韓国料理屋さんに食事に行ったんですよ。ナクチという生きたまま食べるタコを食べて、凄い元気が出るとチャさんが教えてくれて凄く元気が出たんです。なので公演が始まっても1週間に2回はナクチを食べに行こうと誘われました(と、代弁する草彅さん)。
草彅さんも含めて俳優やスタッフの皆さんの韓国に対する愛情や、韓国の俳優達に対して心の中から伝えたいものをしっかり伝えてくださるので、この関係をこれからも長く続けて一緒にいけたらなと思います。
―最後に草なぎさんから皆さんにひとことお願いします。
草彅:今日から『ぼくに炎の戦車を』の舞台が赤坂ACTシアターで始まります。とても心に伝わる舞台になっています。見に来てくれた方は絶対に“明日から元気に頑張ろう!”という気持ちが起きると思いますのでぜひこの舞台よろしくお願いします。ありがとうございます、がんばります!
囲み取材終了後は間もなく本番さながらの公開リハーサルが行われました。
日韓の豪華キャストによる迫力と感動の演技、そして韓国伝統芸を舞台初挑戦のチャ・スンウォンさんが舞台で綱渡りなど体当たりの技を生で披露するなど終始観客を釘づけにします。ぜひともこの機会に体感していただきたい舞台です。
◆『ぼくに炎の戦車を-Bring me my chariot of fire-』
作・演出:鄭 義信(チョン・ウィシン)
出演:草彅剛/チャ・スンウォン/広末涼子/香川照之/高田翔(ジャニーズJr.)/成河/馬渕英俚可/青木崇高/安寿ミラ/キム・ウンス 他
公式サイト http://www.bokusen.com
【東京公演】赤坂ACTシアター:2012年11月3日(土・祝)~12月1日(土)※日本語字幕付
【大阪公演】梅田芸術劇場 メインホール:2012年12月8日(土)~11日(火)※日本語字幕付
【韓国公演】国立劇場:2013年1月末
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