Q.今回おっとりして、若干間の抜けたと言っていいような感じの、これまでとは対照的な役柄だったと思いますが、ご自身にとってはどちらのタイプの方が演じやすいのでしょうか?それと、特に気を使っていることがあれば教えてください。
チョン・ジェヨン:これまで出演したキャラクターは、私が思うに実は共通した部分があるのかなと思います。例えば「シルミド」のハン・サンピルや、「ウェルカム・トゥ・トンマッコル」のイ・スファ、彼らを見てみても、やはり愛に弱いというか、愛が弱点であるということが彼らの共通部分だと思います。映画の中で実際に、例えば「シルミド」のハン・サンピルの愛の部分は語られていませんが、もしサンピルのロマンスが描かれていたらおそらく「小さな恋のステップ」のトン・チソンのようにちょっと愛に疎いというか鈍いタイプのストーリーを展開したのではないかと思います。ですからそういう意味でどの人物も実は似たようなキャラクターなのではないかと個人的には思っています。それから一番神経を使ったという部分については、この映画はコメディーではありますが、非常に真面目な部分もありますし、時にはちょっと空々しいといいますかそういう部分もあったりして、色んな要素を持ったロマンティックコメディーだと思っています。この映画を作った方の俳優やスタッフたちはみんな、実は正統派のラブストーリーだと思って作り上げていきました。ただセリフや状況設定の中にコメディーの要素が散りばめられているので、ロマンティックコメディーに見えやすいのですが、実は正統派のラブストーリーだと言えるのではないでしょうか。そこに一番重点を置いて演じました。
Q.映画の中で何度も「愛とは何だかわかるか?」というセリフが出てきますが、ご自身にとっての愛とはどんなものだと思いますか?
チョン・ジェヨン:愛というのはとても主観的なものだと思います。人によって愛をどう捉えるか全然違うと思います。今のご質問はおそらく異性との間の愛のことをおっしゃっているんだと思いますが、人それぞれによって愛を育んでいく過程が全部異なりますので、一言でこれが愛だという風に定義できないと思います。例えば一目ぼれした時もそれが愛だと言えますし、ずっと一人の人だけを愛し続けることも愛だと言えると思います。私の個人的な愛する方法は徐々に愛を感じていくことだと思います。その愛が長く続けば続くほど愛が深まっていくんだな、と思います。
Q.イ・ナヨンさん演じるハン・イヨンのように、悪く言えばストーカー的な、でも一途に10年間も同じ人を想い続ける女性をどう思いますか?
チョン・ジェヨン:一見ちょっとバカみたいな女の子にも見えますが、とても純粋で本当に感動する位素晴らしいことだと思います。特にイ・ナヨンさんのようにとてもキレイな人だと相手は嬉しいですよね。私も実はまるでイヨンのように一人の女性に長い間ずっと片想いしていたことがあるので、自分にも当てはまることがあるなという風に思います。イヨンの場合はストーカーというのはちょっと違うかなと思いますが、純粋な愛を貫いていますし、そういう愛を受け取った相手側は非常に有難い、幸せな人だと思います。
Q.チソンはずっと想われていたにもかかわらず、全然気づいていませんでしたが、チョン・ジェヨンさんはそういう好かれているという感は鋭い方ですか?それとも鈍い方ですか?
チョン・ジェヨン:私の場合は、私のことを好きじゃなくてもこの人は私のことを好きなんだ、と誤解をするタイプです。なので相手の方がビックリされるというか、この人は何を考えているのだろうという風になります。
Q.この映画の中で、自分には無い3つのものを手に入れるわけですが、ジェヨンさんが今持っていない3つのもの、これから欲しい3つのもの、そしてジェヨンさんだけが持っている3つのものを教えてください。
チョン・ジェヨン:まず自分に無いものは、普段からあまり着飾らないのでアクセサリーというものはほとんど持っていません。例えば時計、指輪、ネックレス、ブレスレットというものは何一つ持っていません。結婚する時も時計は無かったし、指輪はあったんですが売ってしまいました。有るものは、カメラのフラッシュがたくさんあることと、普段自分の周りには女性がたくさんいらっしゃることと、今自分が日本にいるということです。これから持ちたいものは、幸せ、健康、そしてイイ作品に巡りあいたい、映画でも演劇でもイイ演技をしたいということです。
Q.本作で共演のイ・ナヨンさんが青龍賞主演女優賞をとりましたが、イ・ナヨンさんはどんな方ですか?撮影中のエピソードが何かあれば教えてください。
チョン・ジェヨン:イ・ナヨンさんは女優として本当に純粋に心から溢れ出るような演技をされるという風に思います。テクニックですとかそういう技巧的な面を優先して演技するというよりも、彼女が本来持っている本能に近い部分を呼び覚ましながら演技をしていく、例えば真心を持って演技に接していく女優さんだと思いました。そういう部分が韓国で評価されて今回主演女優賞を受賞したのだと思います。普段のイ・ナヨンさんは撮影現場でも、女優さんなんですけれども鏡を見なかったり、あるいは髪型も全く気にかけなかったりと非常に気さくで、女優さんとは思えないほどカジュアルな感じの方でした。そういう基本的な彼女の姿勢が今回の映画でも多分に反映されたのではないかと思います。撮影中は本当に面白く楽しく撮影することができました。特に何か、ということはありませんが、今回はセリフもそれほど多くないですし、どちらかというとポツポツとしゃべるセリフが多くて静かに座って何か二人でどこかを見ているという場面もありましたが、とにかく雰囲気が良くて、NGを出したこともあるんですが、そのNGというのも何となくお互いに気恥ずかしくて目を合わせただけで笑ってしまうというような、そういうほんわかとした和やかなNGでした。
Q.本作の中でトン・チソンは長年付き合っていた彼女から別れを切り出されたり、余命3ヶ月と告げられたりして自暴自棄に陥ってしまいますが、もしもチョン・ジェヨンさんにこういう事態が降りかかってきたらどんな行動にうつすと思いますか?
チョン・ジェヨン:そんなことは絶対にあって欲しくないとは思います。でももしトン・チソンのような状況に陥ってしまったら彼のように冷静ではいられないと思います。例えば有り金を全部はたいて何かに使ってしまうとか、死に向かって何か準備をするんじゃないかと思います。今まで出来なかったことや、やってこなかったようなことをやったりですとか、お金を盗んで何かに使ってしまったりとか、思い残すことなく色んなことをやってみたいと思います。
Q.今回の役柄は野球選手でしたが、スポーツはもともと好きなんですか?
チョン・ジェヨン:スポーツはもともとすごく好きで昔はよくやっていましたが、今はちょっと時間的に余裕がなくてできていません。特に球技が好きでバスケットボールやサッカーや卓球なんかもよくやりました。高校時代はボクシングなんかもやっていました。私が唯一、自分が直接やるという意味で嫌いなスポーツが野球だったんですね。でも偶然に今回は野球選手という役柄を任されたので、一生分の練習量をしたくらい野球にのめり込みましたが、なぜ野球が嫌いかというと、野球は動きの無いスポーツだなと私は思うんです。ピッチャーやキャッチャーは別にして、例えば外野手ですとずっとほとんど一日中何もすることもなくストレッチングをして、ただ突っ立って終わってしまうような、そういう場合も少なからずありますし、これまで2、3度やってきて本当につまらないスポーツだなと思いました。でも野球を見るのは好きですね。
Q.今後チャレンジしてみたい映画のジャンルや役柄があれば教えてください。それと、もし日本映画が視野に入っているのであれば教えてください。
チョン・ジェヨン:これからやってみたい役柄というのは特にはありません。これまでやったことのない役ですとか、魅力的だなと思った役はぜひやってみたいと。自分がやりたいと思った役柄に挑戦したいと思います。日本映画なんですが、個人的に日本映画は大好きです。ただ日本語ができないので、もちろんそれが壁になって出演は難しいのかなと思いますが、韓国人の役でしたら出演したいと思いますし、ぜひ出演させてください!
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「小さな恋のステップ」
2月4日(土)より、新宿ジョイシネマ3にてロードショー、他全国順次公開予定 |